不動産投資の成功者。
都内を中心に10億円単位の不動産物件を複数所有しており、毎月莫大な金額の不動産収入が入ってくる投資家でもあり、ゴルフ仲間でもある多田(ただ)さん。
そんな彼に不動産投資の本質や成功率について、埼玉にあるゴルフ場(メンバーコース)で前半の9ホール終了後にランチしながら語ってもらった時の話し。
なんで、不動産投資をやりたがる人多いんですかねぇ~という私の質問に対して
「不動産投資が儲かるという表面的な情報ばかり見ているからだろうね」
「でも、そういう人たちは不動産投資の恐ろしさや本質を知らないんだよなぁ」と。
簡潔だが、不動産投資で成功している人の言葉の重みを感じました。
彼の独立前の経歴は、超大手の不動産会社に勤務。
そこで不動産投資のイロハを学んだそうです。
そんな彼の年収が億単位であることは言うまでもない。
アメックスのブラックカードを2枚所有(仕事用とプライベート用)に使い分けてる。
そんな彼が、不動産投資について、こんな恐ろしいことを言い始めました。
不動産投資の本質はカードゲーム
「不動産投資の本質はさぁ、トランプ(カードゲーム)で言うとね、ババ抜きなんだよ」
ババ抜きって、ジョーカーを引いたらダメだってゲームですか?
「うん、そう、それ」
「不動産投資って正にババ抜きなんだよねぇ」
- 不動産投資=ババ抜き
えっと、よく意味が分からないんですけど、もう少し詳しく教えてもらえますか?
収入を得る2つの方法があるが…
「不動産投資というのはねぇ大きく2つの収入を得る方法があるんだけど」
「1つは、不動産物件を購入して、その不動産物件を中長期的に所有して家賃収入を毎月得ていく。これが基本」
「もう1つが、不動産物件を購入するまでは同じなんだけど、中長期的に所有するのではなく短期的に所有して、その不動産物件を売却して利ザヤを稼ぐというもの」
- 不動産物件を所有し毎月家賃収入を得る
- 不動産物件を購入し売却を繰り返し利ザヤを稼ぐ
「これで、不動産投資がババ抜きだって意味わかったかなぁ!?」
ようは、利益が出ない物件(ジョーカー)を掴むなってことですよね。
または、利益が出ない物件を掴んだら出来るだけ速く他の人にそのジョーカー(利益が出ない物件)を渡せってことですかね?
「そう、だいたい合っている」
だいたい?
「うん。だいたい」
「というのはトランプのババ抜きの場合はさぁ52枚のカードとジョーカー1枚だよね」
「まぁ、まれに2枚で遊ぶ人もいるけど(笑)」
はい、そりゃぁ、1枚ですよ。
それなら、やっぱり不動産投資ってスゲェー儲かるんじゃないんですか。
「不動産投資もトランプゲームのようにジョーカーが1枚や2枚だったらね」
はぁ( ゚Д゚)!?、どういう意味ですか。
不動産投資はハズレ物件が異常に多い世界
「不動産投資の場合は、ジョーカーの数(ハズレ物件=利益が出ない)が異常に多い」
「むしろ、ジョーカーの数(ハズレ物件=利益が出ない)が圧倒的に多い」
「ジョーカー以外のカードの数(アタリ物件=利益が出る物件)が圧倒的に少ない」
ジョーカーだらけというのは、利益が出ない物件ばかりだってことですか?
「まぁ、そういうことだね」
利益が出ない物件が圧倒的に多いのが当たり前
「極端な話し、どれを引いてもジョーカー(利益が出ない物件)だらけ」
「ジョーカーを手にしている方が圧倒的に多いのが当たり前なのが不動産投資の世界」
なんですか、その世界…。
「ババ抜きで言ったらジョーカーが52枚でそれ以外のカードが1枚って感覚」
じゃぁ、そんな恐ろしい世界で不動産投資で儲かっている人って?
「そりゃぁ、圧倒的に少ない人数であることは間違いないだろう(笑)」
「不動産投資をやっています。不動産投資物件を所有してます。なんて人は、いくらでもいるけどそのほとんどがジョーカー(ハズレ物件)」
「俺も前職で、嫌ッてくらいにそういう物件や人たち見てきたからなぁ(苦笑)」
「不動産投資やって良かったです。なんて言う人の方が圧倒的に少数だから珍しい」
売り手と買い手が合意すればハズレ物件でも関係ない
「ひと言で言うと、売り手と買い手が双方合意すれば売買成立」
「だからハズレ物件でも関係ないんだよ」
「仮に、売り手からするとハズレ物件だとわかっていても、買い手からすると当たり物件だと思って買うわけだから」
いやいや、不動産投資ってどんだけ恐ろしいカードゲームなんですか。
というか、それってカードゲームじゃないでしょう…。
「もしかしたら、そうかもしれないねぇ」
「でもさぁ、通常のカードゲームとかなら、みんなが納得するフェアなルールがあるけど、不動産投資の世界にそういう誰もが納得するようなルールってないんだよ」
いやいや、ルールないってそれで成立するんですか?
「成立する。さっきも言ったけど、売り手と買い手がいて合意すれば売買成立だから」
利益が出ない物件を買わせようとする連中
「まぁ勿論、なにか不正が行われているとかではないけど、最初から利益が出ない物件だとわかっていて、そのハズレ物件を巧妙な手口で買わせようとする連中はいるよね」
怖いですね(汗)
「ただ、場にあるカード(不動産会社が取り扱っている物件)全てが必ずしもハズレ物件とは限らない」
「少しは、当たり物件(利益が出る物件)もあるとは思うけど(それを売るとは限らないけど)」
「もしかしたら、その場にあるカードは全てジョーカー(ハズレ物件)かもしれない」
そんな不動産投資の初心者や素人は、見分けがつくんですか?
「まぁ、無理だろうね(苦笑)」
と、平然とした顔で言い放つ多田さん。
不動産投資で成功するには?
この時点で、不動産投資で成功するには、どうしたらいいのかという質問をする気になれなくなっていた私だったが…。
不動産投資で成功イヤ大成功している多田さんを前に、せっかくなので聞いてみた。
不動産投資で成功するにはなにが必要なんですか?と。
当たり物件を掴むこと
「結局、不動産投資で成功するということは当たり物件(利益が上がる物件)を掴(つか)まないと利益が上がらない」
そのために必要なのは…
- 「目利き(めきき)」
それが、多田さんの答えだった。
そして、当たり物件を掴まなかった際には、どうなるのか!?の話しが続いた。
「当たり物件を掴めずにハズレ物件だったら、損失が出ていく一方だから速く手放さないとならない」
「けど、一度掴んでしまったハズレ物件の場合だと中々手放すことができない」
「そんな状況になるから、いかにハズレ物件を掴まないか、掴まされないか」
「そして、当たり物件(利益が出る)を掴むことができるか、その目利きだよね」
なるほどですねぇ。
じゃぁ、その目利きを身につけるにはどうしたらいいんですかぁ~?
「まぁ、それが一番難しいけど(苦笑)」
「ひと言で言うならば、経験しかない」
経験ですかぁ。具体的には、どのような経験ですか?
不動産物件や成功や失敗している人を多数見る経験
「自分の場合は、前職で毎日毎日浴びるほど不動産物件を見てきたし実際に不動産物件を売買仲介もいっぱいしてきた」
「あとは不動産投資で成功、失敗している人を数多く見てきたんだよね」
「まぁ、そんな生活を10年くらいしてきたからなぁ」
「あとはそうだなぁ、よく美術品や古物の鑑定士っているじゃない」
「あれと同じで、本物を見定めには偽物を掴まされたりする苦い経験が必要だろうね」
「自分だって、最初から当たり物件ばかりを手に入れたわけじゃないし、時にはハズレ物件だって手にしてしまったこともあるから」
- 目利き(めきき)を養うには苦い経験も必要
それって、時間かかりますよね?
「当然ながら時間かかるよね。時間だけではなく、多額のお金もかかるよね」
「だから、下手に不動産投資に手出さない方がいいよ(笑)」
「自分の場合は、不動産投資に縁あって好きだったから良かったけど」
「不動産投資以外の選択肢の方がもっと効率良く稼げるし成功すると思うよ」
不動産投資の成功率は相当低いからね
「ハッキリ言って、不動産投資の成功率は相当低いからね」
どのくらいなんですか?
「うんそうだなぁ~5%以下だろう。3~5%ってとこだな」
「まぁ、不動産投資の成功というのを、どう定義するかだけど、結局は、毎月の家賃収入の収支が安定してプラスになっているかどうかがポイントだよね」
「と言っても、毎月数千~数万円程度では成功とは呼べないだろうけどさぁ(苦笑)」
「せめて毎月の収支が20万円以上のプラスないとね」「あとは、売却した際に購入金額を上回る金額で売却できて、手残りがプラスになっているかどうか」
「これもせめて500万円以上のプラスないとね」「このくらいないと、不動産投資で成功しているとは言えないだろうね」
不動産投資の成功と呼べる定義
- 毎月の家賃収入から諸経費を引かれた収支が20万円以上
- 売却した際の手残りの金額(諸経費を引かれた後)が500万円以上
「そう考えた場合、安定して不動産収入(家賃収入)を得ている人の確率から言っても、5%以上はない。それ以下だよ」
メイン収入にしない方が良い
「不動産投資をメインの収入にするから苦しくなると思うんだよね」
「まぁ、自分の場合は、不動産業界に長くいたから事情が違うけどさぁ」
確かに、その通りだと思いました。
なぜなら、多田さんをはじめとして私の知人やゴルフ仲間のお金持ちの人で不動産投資をやっている人は数多くいますが、不動産投資メインで収入を得ているというのは、彼のみです。
それ以外の人達は、あくまでも不動産投資は、サブ的な位置付けそれも余った資金でやっていますからね。
つまり、不動産投資以外の事業で成功している人たちの方が圧倒的に多い。
不動産投資以外で成功してから
「不動産投資以外で成功する方が良いんじゃないかなぁ~」
それは、なぜですか?
「だって、不動産投資って、投資金額がデカイ分だけリターンも多いかと言うと、そんなことないからね」
「むしろ、借入金がデカイ割にはリターンは少ないというか、ハイリスク・ローリターン(スロー・リターン)という感じだから」
はぁ~なるほどですね。
「あとは、不動産投資って、基本的には、なんらかの業界やビジネスで成功した人が、ある程度の母数となる金額を投じて行うもの」
「だから不動産投資で成功するという考えがある人を見ると、ズレていると思うんだよね。順番が違うというか」
「それを無視して無理して、レバレッジを利かせてとか言って金融機関から借入して不動産投資やるから、失敗して多額の借金をしてしまう人が後を絶たないわけなんだよ」
なるほどですね、確かにそうなんでしょうね。
不動産投資以外で成功して大金を手にしてから、どうしても不動産投資をやりたいなら、その時に不動産投資を検討してみたら?という感じですか?
「うんそうだなぁ、そんな感じかな」
「ただ基本的には、不動産投資はやめとけ というスタンスだけどね(笑)」
まぁ、多田さんが最初にも言っていましたが、不動産投資が儲かるという表面的な情報(良い面、成功している話しだけ)ばかり見ている。
しかしながら、実態や本質を知らないから不動産投資で成功しようとか、不動産投資をやってみても失敗してしまう人が多いのでしょうね。
特に、サラリーマンが不動産投資でカモになるという話しはよくありますよからね。
【参考】サラリーマンが【不動産投資でカモられる理由】元不動産会社社員の話
また、多田さん以外にも不動産投資をやっている私のクライアントがいますが、不動産投資で儲かっているのに不動産投資は割に合わないとハッキリと言い切っていますからね。
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